大切な方が亡くなり、葬儀社に葬儀の依頼をする際に1番最初に決めるのが故人様の安置場所です。

最近では、昔に比べ火葬場が込み合うことが多く葬儀まで数日から1週間程度待たなくてはなりません。

そういった事情を踏まえ、自宅にお帰りいただく自宅安置と葬儀社の安置室に安置するか選んでいただく必要がございます。

そこで、本日は自宅安置と葬儀社の安置室のメリット・デメリットや最近の安置に関する状況を踏まえて解説していきます。

１　自宅安置のメリット

・病院や施設から、ご自宅に帰すことができる

長期入院や、特養・老人ホームといった施設への入所が長かった方は自宅に帰りたいと希望する場合が多いです。

そのため、故人様の希望を叶えてあげたいということで自宅に帰してお葬式まで一緒に過ごすことが可能です。

・お葬式開始まで、自宅で一緒に最期の時を過ごすことができる

お葬式前の時間は、貴重です。

葬儀社の霊安室にご安置となりますと面会時間の制限がございます。

最期の時間を、家族で一緒に過ごすことができ、自由なタイミングでお線香をお手向けすることも可能です。

２　自宅安置のデメリット

・自宅の整理整頓や準備が必要になる

故人様を自宅に安置するためには、様々な準備が必要になります。

まずは、部屋や寝具の準備です。

あらかじめ、どこのお部屋にご安置するのかを決めていただき、そこに寝具等を用意していただく必要がございます。

・ご遺族にとって、ストレスやご負担を感じる可能性がある

故人様に、会うために自宅に近所の方々などがいらっしゃることです。

そのため、自宅を留守にすることはできずお会いに来た方の対応をしないとなりません。

また、故人様を自宅に残して外出しにくいといったこともございます。

・ご遺体に悪影響を及ぼす可能性がある

自宅安置を行う場合には、部屋の温度管理が必要です。

自宅安置の場合は、ドライアイスを当て身体を冷やします。

ドライアイスが、当たっている箇所（胸部・腹部）は冷えますがお顔などドライアイスが当てられない箇所は室温と同じ温度になってしまいます。

特に、夏場は室温が冬場に比べ高いため身体の状態維持のために冷やすといった点では不十分です。

３　葬儀社の安置室利用のメリット

・ご安置場所の確保や準備がいらない

葬儀社の霊安室のため、ご安置するお部屋や寝具といった準備が不要になります。

病院でお亡くなりになると、すぐに移動しなければなりません。

空室の部屋があり、寝具もあるという方でないと自宅安置は厳しいと思います。

・ご安置期間中に安心して外出等できる

葬儀社の安置室を利用の場合、葬儀社が故人様の様子確認するため外出できる点がメリットです。

多くの家族が、自宅安置の際に「故人様を自宅に1人にはできない」とおっしゃいます。

しかし、亡くなってから葬儀までの長い間ずっとそばで付き添うことが多くの人にとっては難しいことも事実です。

また、故人様と喪主様が別々の場所に暮らしているなどといったこともあるため自宅で付き添い続けるのは難しいと思います。

・ご遺体の状態を最善の環境にお預かりできる

ご遺体を保つためには、温度4℃以下が望ましいとされています。

ドライアイスだけでは、最善の環境に保つのは難しいです。

また、低い温度であればよいというわけではありません。

0℃以下になってしまうと、肌が痛んでしまう可能性がございます。

葬儀社に任せていただきますと、葬儀までの長い間ご遺体の状態を保った形でお預かりができます。

４　葬儀社の安置室のデメリット

・故人様との面会時間に制約がある

葬儀社の安置室利用の場合、面会時間の決まっている場合や複数の故人様をお預かりしているため、面会に対して制限がございます。

５　比較と注意点

自宅安置と、葬儀社の安置室のメリット・デメリットの解説でした。

いくつか、注意点がございます。

まず、自宅安置ですが最近住宅事情により帰せない方が増えています。

自宅安置の場合、自宅で納棺するため棺が自宅から出せる広さが必要です。

そのため、棺を運び出すスペースがない住宅の場合は自宅安置が難しいです。

また、葬儀社の中には安置室での面会ができない葬儀社もございます。

以上の点を注意していただきながら、故人様の安置場所を選んでいただければと思います。

６　最後に

志木斎場・宗岡セレモニーの安置室は、全て冷蔵安置室のため故人様を最善の状態でお預かりすることが可能です。

また、故人様とご面会も可能となっています。

これから、夏本番となり自宅安置でのご遺体の状態を保つには厳しい季節となります。

ご家族には、住宅事情やご家族のお仕事などの都合等を検討していただきご安置場所を選んでいただければと存じます。

ご葬儀は、「わからない」ことが普通です。

日々、葬儀に関する常識は変化しております。

葬儀に関して、わからないことやご不安なことがございましたらお気軽にお問い合わせください。